2009年11月6日金曜日

大平山城跡・その1(島根県松江市宍道町上来待小林)

大平山城跡(おおひらやまじょうあと) ・その1

●探訪日 2009年11月6日および 10月27日●所在地 島根県松江市宍道町上来待小林
●標高 402m
●指定 未指定
●遺構 郭、腰郭、土塁、堀切

◆解説(参考:宍道町史、県遺跡データーベース等)
 前稿の八重山からいったん西のほうへ下がると、大平山城跡へ向かう道が尾根の北側斜面に設置されている。途中で、北のほうに向かう地点に差し掛かる。ここから少し登りこう配で向かうと、このあたりから大平山城の城域となる。

【写真左】宍道湖方面からみた「幡屋三(連)山」
 国道9号線のある来待付近(宍道湖岸)からみたもので、右の独立した山が「丸倉山」。その左平坦な山並みの中央部に大平山頂部と、大平山城跡がある。さらに左は八重山。




 大平山城については、宍道町史によると、その特徴とされる土塁の跡から考えて、毛利方による築城であったという。もともと尼子氏に対する向城として、先に紹介した丸倉山城とこの大平山城があったが、のちに宍道湖北岸に荒隅城(島根県松江市国屋町南平)ができたことによって、丸倉山城の役目が少なくなり、大平山城は、当城北麓のルート(菅原~小林~和名佐~玉湯町大谷)の抑えとしての陣城だったという。

 特にこの大平山城の場合は、東西につながる幡屋三連山の大平山頂部とは分かれており、独立して北に延びる城域である。連山の大平山頂部(410m)と、ほとんど変わらない高さ(402m)を主郭部に持ち、南北500mに及ぶ長大な規模を持つ。

 さらに、北のほうに向かって下がる傾斜地には、現地で確認できるだけでも5カ所の郭壇を連続して持っている(さらにその先は雑木が多く確認できなかった)。
【写真左】大平山北麓の上来待小林付近からみる。
 写真の左側高い所から右側低いところまで長い土塁を構築した城域である。








【写真左】大平山城の入口付近
 八重山とその間の山を過ぎると、いったん平坦な尾根に出る。ここから北に向かって大平山城が構成されている。写真の道を越えると、すぐに下段の堀切が出てくる。






【写真左】堀切
 この堀切は、南端部になるが、この日探訪したところでは、堀切はこの1カ所のみと思われる。深さは最深で4m前後か。
 底部には写真にあるような大きな岩が2,3個あったが、堀切の施工の際使用されたかもしれない。






【写真左】土塁1
 堀切を過ぎるとすぐに最初の郭と土塁が出てくる。特に土塁については、北に延びていく郭の常に西側に設置されており、相当西側(丸倉山側)を意識した要害施設である。






【写真左】土塁2












【写真左】土塁3










【写真左】本丸?付近
 この写真も土塁を西側にもつ郭部分だが、南北中央部付近が最高所で、その面積もひろい。









【写真左】本丸付近の中央部にあった石群
 石の形状や散在状況をみると、この場所に武運長久かなにかを祈願した祠があったのではないかと思われる。








【写真左】北の方へ伸びる郭、土塁1
 本丸から北へ次第に下がりながら数段の郭が設けられている。ここでも土塁は西側のみに設置されている。しつこいほど徹底されている。








【写真左】北のほうへ伸びる郭、土塁2
 3段目の郭だったと思うが、この場所は特に広く丁寧な削平面をもっている。









【写真左】さらに北方下方の壇を見る
 この位置から先は御覧の通り雑木が繁茂しているため、遺構の確認はしなかったが、北麓の街道を抑える目的なら、おそらく相当下の方まで遺構が残っていると思われる。







【写真左】北方の宍道湖を見る
 北岸に本宮山城(ほんぐうざんじょう)・大野氏(島根県松江市上大野町)が見える。









【写真左】北西方面を見る
 出雲大社方面、日本海がかすかに見える。手前は丸倉山。









【写真左】北北西方面見る
 斐川平野および、宍道湖、その向こうは島根半島の北山の山並み。鳶ヶ巣城もこの位置からみることができる。








【写真左】西方を見る
 手前が幡屋三山の山並み。向こうの山は、左に城平山城(島根県斐川町上阿宮)、その右に高瀬城(島根県斐川町)など。









【写真左】ここからも松江方面が見える。
 特に、大平山城は北側に突き出しているので、視界はさらに広い。和久羅山城跡(島根県松江市朝酌町)も見える。








【写真左】下山後の交差点
左へ丸倉山
右へ八十山(八重山)
奥へ大平山







【写真左】大東町遠所地区にある登城口
 大東町(雲南市)側では、八重山といわず「八十山」というらしい。この道は写真では左側の道になるが、しばらくは普通車で行けるが、途中からは道が少し悪くなる。
 悪路専用の自動車なら、八重山の真下まで行くことができる。

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